”海外、特に東南アジア、中南米であれば日本よりゆるく、楽しく生活できるのではないか?”
こう考える人は多いだろう。
ある程度はその通りだが、働くとなると話は大きく変わってくる。
ゆるい生活を期待して海外へ渡ったのに、日本よりもブラックな環境で安くこき使われることになるかもしれない。
基本的に筆者は海外移住には賛成ではあるが、適切な情報を得られないことで嫌な思いをする人、海外移住を後悔する人が減らせればと思っている。
そんなわけで、悲劇を減らすために、この記事では現地採用に焦点を当てて、海外就労の現実、そんなにゆるく働けないよということを伝えたいと思う。
現地法人は日本国内より日本的
海外現地法人は、日本本社よりも日本的な場合が往々にしてある。それは、仕事ができるモーレツサラリーマンが駐在員に多いからか、現地法人が少人数の閉鎖的な空間だからか、はっきりとした理由は不明だが、日本企業よりも日本的(昭和)なのははっきりしている。
労働環境がブラック
日本的(昭和)と書いている時点でお察しではあるが、環境がブラックである場合が良くある。
休日ゴルフの強要、ゴルフの費用が自費、ゴルフ練習の強要、会社の飲み会が強制、長時間労働、あげればキリがない。
筆者が見た?、いや、筆者の想像(ってことにして)。20代営業の現地採用の男性が、休日にゴルフの練習を強要され、しかも用具、練習費用は自腹、筋トレの強要(?)、見下すような人格否定の暴言によって退職に追い込まれた。
加害者側は特に悪気はなく、なぜ退職するのだろうという感じだ。
駐在員は忙しく、国内にある日本企業のように、ゆっくり仕事になれてくれなんていう雰囲気はない。
日本の普通〜ホワイト企業の方がほぼ確実にゆるい。

現地採用はあくまでも”日本人”
”何を当たり前のことを”、と思うかもしれないが、現地採用は”日本人”として扱われる。仕事では日本人の仕事のクオリティを求められる。その他、日々の常識、姿勢も日本人の普通を求められる。(現地法人での”普通”は日本国内の”普通”より厳しい気がするが、、、、)
企業としては、ローカルスタッフの数倍の費用をかけて現地採用を雇用する。そう考えれば、要求が高くなるのは必然だ。

給与は低く、福利厚生も良くない
以下の内容は、インドネシアの話になるが、東南アジア全体に当てはまると思ってくれて良い。
給与は日本の中堅〜大手企業の新卒よりやや少ないくらいだ。
月20~30jt(日本円で約20~25万円)の手取りに1~2ヶ月分のボーナス、手取りで年収200~300万円の間に収まる。鳴らせば250万円くらいだろう。
経験者、希少価値のある職種であればもっと高いが、、
会社によっては住宅補助や交通費などがるが、雀の涙だ。いくら現地の物価が安いとはいえ、航空券、日本食、iphoneなどのグローバルモデルの家電は先進国と変わらないか、先進国以上に高い場合もある。
日々のブラックな環境からくるストレスの解消に散財をしてしまえばお金はすぐになくなる。ゴルフを自費でやったら一瞬で溶ける。
といったように現地採用の置かれている状況は厳しい。
このような状況下では、いくら周りの雰囲気がゆるかろうが、自分自身がゆるい気持ちで働くのは難しいだろう。
旅行で行くのと仕事ではやはり大きく異なる。
だからと言って、現地採用をやめた方が良いとは考えていない。メリット、デメリットをしっかり把握した上での選択であれば何の問題もないと思う。
後悔のない海外移住を!
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