現地採用を進めるブログや、人材エージェントの謳い文句を、実際に現地採用として人材エージェントで勤務した経験のある筆者が本音で語るシリーズ。
第2回の今回は、”現地採用であれば、若くして海外経験を積める。”について語っていく。
筆者の紹介
- 日本で生産管理2年半の経験後、インドネシアで人材エージェントとして勤務
- 現在は帰国し、現地採用、その他海外のことについて情報発信
”海外経験”について考えたことはあるだろうか。
よく目にする、海外経験の言葉の意味するところはなんだろうか。
イメージ
- 異文化の中で暮らす、働く→タフ
- 海外で仕事をする →仕事ができる、選ばれた人、かっこいい、エリート
こういったイメージがあると筆者は思っている。
それでは、この2点を現地採用は満たしているのだろうか。
タフさについて

現地採用ではタフさを要求される。
日々の生活、仕事では日本での生活よりも負荷が高い。言葉や文化、社会制度、空気感、気候の違いからくるものが大半だ。
コンドミニアムの契約、日々の買い物、掃除洗濯、携帯の契約、銀行口座の開設、現地社員とのコミュニケーション
あげればキリがないが、多くのことを勝手のわからない国で行うことになる。
そして、負担が大きい割には、日本時代よりも安い給与でこき使われる。
”好きで、この国に来たんでしょ?”と言わんばかりだ。
ただ、異文化の中で大変な経験をすることは、ひと回り成長をする機会になる。
タフさという面では現地採用は○だ。
仕事ができる、選ばれた人、かっこいい、エリート

一部を除いてそんなことはない。
現地採用というのは、あくまでコストカットの手段。現地で安く雇える日本人だ。
それは、未経験OKの求人、専門性の求められるポジション、技術者であってもそうだ。
駐在の半分以下のコストで雇える。
現地採用であれば若くして海外経験を積めるというのは、その言葉の通り若い人でもできるしごとがありふれているということに他ならない。
技術者、専門職についても、選ばれたエリートかといえばそうでもない。
現地採用は華やかな海外就職とは少し違う。
とはいえ、駐在員もその会社の評価軸で評価されただけであって、資料作りがうまい、順番でポジションが回ってきた、特筆する能力がないがミスは少なく勤勉、といったように、頭の回転が速く、行動力もある海外駐在のイメージに合わない人もよくいる。(半分くらい?)
仕事ができる、選ばれた人、かっこいい、エリートについては△だ。
結論
- 現地採用でタフさは養えるが、華やかな海外就職とは程遠い。
- 世間一般の”海外経験”という観点では五分五分、、、、、、
現地採用には、こんな使い方もある
留学のかわりに現地採用を使う。
海外での生活経験はもちろん、現地社員とのコミュニケーションである程度本物の国際経験を積める。
筆者は移民、難民の多い地域で育ったが、毎日、遊び、喧嘩をしていた。
普通の生活の中で普通に接す流。あれが本当の国際交流だと思う。
いってしまえば、大学に来ている交換留学生との国際交流ははある程度フェイクが入っている。
なので、
学生時代に部活・サークルに明け暮れていた人、お金がなくて留学できなかった人、交換留学とかではなくで4年間大学ごと留学に行きたかったが行動できなかった人、旅行ばかりで留学しなかった人
こんな人で、今からでも国際経験を積みたいけど働かないとっていう人に現地採用はおすすめだ。
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